レーシングシム

シートポジションを見直したら腰痛が無くなってコンマ7速くなった件

iRacing 2024シーズン2にスーパーフォーミュラ・ライツが追加されたことを機にオフィシャル復帰したわけですが、久しぶりにレースに参戦すると「復帰前と比べて遅くなってないか?」なんて感じてはあーだこーだと遅い原因を探ることになるわけです。
※実際は大差ないような速さだったりする。

レーシングシミュレーターあるあるとも言える「遅いのはデバイスのせい」の例に漏れず、「ペダルが駄目なんじゃないか?」「あのペダルを買ったら速くなるんじゃないか?」とかを思ったりするわけです。
とはいえ本当に速くなる保証がないものをポンポンと買うわけにもいかないので、手軽に調整ができるシートの角度をいじっては「良いかも」なんて思ってそのまま運転してたらとんでもなく腰が痛くなるポジションになってた…という状態を改善したよっていうのが今回の話。

まずは自分で色々と調べてみた

今まで僕はF1などに代表される身体が寝て足を上げるいわゆる「フォーミュラポジション」を目指していましたが、今使っているRECAROのRMSだとそれを実現するのはおそらく無理(というか無茶?)だなという結論に至り「フォーミュラポジション」から「GTポジション」に変更しようと考えました。

GTポジションの例(TRAK RACER)

GTポジションを作るに当たって参考にしたのは上記のような画像と海外GTレーサーの方の動画とVRSの人間工学のページです。

俺流GTポジションの作り方

1)シートの角度を決める
※動画だと自身が乗っているGTカーに合わせていたので僕もとりあえず同じような角度にした

2)ステアリングは両腕をステアリングの上部に置いたときに肩の高さと同じくらいにする

3)ペダルは膝が伸び切らず曲がりすぎずちょうど良いと思える位置に調整する
※ペダルの位置はシートとステアリングに比べて重要度は低いがお尻とペダルの高さは同じくらいにする

とまぁ、この理解を元にシートポジションをいじってたら腰がとんでもなく痛くなるポジションになってたってわけなんですが…。

結論、プロに相談しろ

僕がレーシングシミュレーターにハマって依頼、ドライビングやコックピットのことをなにかと相談しているのがKMR RacingのKMRさん(通称:田中さん)ということで今回も腰痛に困り果てて相談してみたところ、以下を修正して簡単に解決してしまいました。

シートの角度をKMRさんと同じ角度にした

僕が使っているシートはRECAROのRMSなんですがKMRさんのお店で使っているメインのシミュレーターも同じということで、まずは同じ角度にしてみるとあら不思議…とんでもなく座りやすくなってその状態で運転してみるとほぼほぼ腰痛が無くなり、この時点で腰痛ポジションからコンマ455のタイムアップ。

ペダルの高さを4040アルミフレーム1本分低くした

ペダルの高さを下げるのは面倒すぎるので最終手段みたいに思っていたものの、せっかくだからということで4040アルミフレーム1本分低くしてみたらあら不思議…ペダルも踏みやすくなってこの時点で腰痛ポジションからコンマ713のタイムアップ。

ここからさらにペダルの高さを下げるともっと良い感じになるかも…という期待はあるものの、ペダルの高さを調整するのは良くならなかったときに戻すのが面倒なのでなかなかできませんが、この2点で「ここまで良くなる!?」っていうくらい腰痛がなくなったので同じような悩みがある方はKMR Racingの田中さん(通称:KMRさん)に相談(オンラインレッスン枠を使うので有料)してみると良いのかなと思います。

シート調整をしてみて思ったこと

レーシングシミュレーターを始めてから今までは自分の感覚でなんとなく座りやすい、運転しやすいポジションでやっていましたがシートポジションの調整にちゃんと向き合ったのは今回が初めて。
シートポジションを調整して思ったのはレーシングシミュレーターをなんのためにやっているのか?っていうことを明確にすることが大切なんじゃないかっていうこと。

プロのレーシングドライバーは自分が乗ってるクルマが基準

レーシングドライバーがレーシングシミュレーターをやる理由はその名の通り「実車をシミュレートした状態で練習をしたい」ということなので、ゲーム自体の挙動がリアルに近ければ近いほど役立つということと同じでFFBの強さやペダルの重さ、シートポジションも実際にレースを行う車両と同じポジションをシミュレートしている方が良いということなのかなと思います。

なので動画のレーシングドライバーも乗っている車両に合わせていたのですが「実車と同じ=乗りやすいわけではない」ということを認識していないと僕のような状態に陥りやすいのではないかなと。

いつだったか脇阪さんのレーシングシミュレーターコックピットをKMRさんが調整しているときに脇阪さんが話していたのは「ドライバーが慣れるのでポジションはKMRさんが良いと思うポジションにしてください」というのが印象に残っていて、結局のところレース車両になるとマシン側は速く走るための要素だけを詰め込むと人間の快適性は犠牲になっていくということなのかと思います。

多くの人にとってレーシングシミュレーターは趣味

誤解を恐れずにいうのであればiRacingで乗っているようなGTカーやフォーミュラカーに乗ってレースに出たたことがある人はこの記事を読んでいる人の中にはほぼほぼいないし、そんなクルマに乗ってレースに出るために練習している人もほぼほぼいないと思ってます。

なので僕が最初に目指していた「フォーミュラポジション」や「実車を想定したGTポジション」ではなく、人間工学に沿ったポジションを作っていくのが正解なのではないかと思います。

ただその人間工学に沿ったポジションを前述のように趣味でやっている人が正しくポジションを作ることなんて出来ないと思うので、プロに相談したほうが結果的に近道だよねって。

KMR Racing

最後に、今回シートポジションの改善の手助けをしてくれたKMR Racingのリンクを貼っておきます。

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