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レースゲーム用コックピットの選び方

レースゲームを始めてゲームコントローラーからハンドルコントローラー(通称:ハンコン)に切り替える時に必須になるのがコックピットです。

今回はそんなコックピットの違いによるメリット・デメリットなどを紹介していきたいと思いますので、これからレースゲーム用コックピットを買いたいと思っている方の参考になれば幸いです。

コックピット選びで注意したいこと

レースゲーム機器の中でも買い替える時に一番面倒なのがコックピット😅
古いものを売るにしても発送が面倒だし、捨てるにしても面倒なので出来れば良いものを最初に買って長く使えるようにするのがベストです👍

※クルマの動きに合わせてコックピットが可動するモーションシミュレーターコックピットや木製のコックピット、本物のフォーミュラカーのコックピットにハンコンを組み込んだものなど、国内外には様々なコックピットがありますが今回は比較の対象としません。

買い替えが面倒だから気を付けて!

クランプ式デスク設置コックピット

メリット
デメリット
  • 机に取り付けるだけなので手軽
  • クランプがハンコンに付属していれば一番安い
  • 机を広く使うには取り外す必要がある
  • トルクの高いハンコンには不向き
  • ペダルは床に設置するため剛性が不足する
  • 椅子が滑らないように固定する必要がある
ポジションの自由度(位置調整がしやすいか)
2
拡張性(機器を拡張しやすいか)
2
強度・剛性(コックピットが丈夫・剛性感があるか)
2
価格(点が高いほど安価)
9

合計点数 15 点 / 40 点

まとめ

レースゲームを最も手軽に楽しめるのがハンコンを机にクランプで設置する方法で、ハンコンによってはクランプが付属しているため費用をかけずにハンコンを使用できるのが特徴。

気軽に楽しめる一方で机を使用したいときには取り外す手間が発生したり、ペダルは床に固定しないとズレたりする・椅子を固定しないと椅子が後ろにズレたりするなどのデメリットも多くある。

ハンコンでレースゲームをとりあえずやってみたい!という人にはオススメの設置方式。


スタンド式コックピット

メリット
デメリット
  • 机への設置と比べると安定感がある
  • ペダルが固定されているのでズレたりすることがない
  • 設置場所をある程度自由に変更できる
  • トルクの高いハンコンには不向き
  • 椅子が滑らないように固定する必要がある
  • ポジションの調整がほぼ出来ない
  • 重量があるので移動が大変
ポジションの自由度(位置調整がしやすいか)
1
拡張性(機器を拡張しやすいか)
2
強度・剛性(コックピットが丈夫・剛性感があるか)
3
価格(点が高いほど安価)
8

合計点数 14 点 / 40 点

まとめ

レースゲームに必要なハンコンやペダル、シフターなどをひとまとめに設置できるのがスタンド式のコックピットでスチール等の金属で出来ているためある程度の強度も確保されているが、ハンコンの位置やペダルの位置の調整はほとんどできないため気軽にレースゲームを楽しみたい層に向けての製品になっている。

クランプ設置式と同様、椅子を別途用意する必要があり椅子を固定しないと後ろにズレるデメリットがある。


折りたたみ式コックピット

メリット
デメリット
  • 使わない時は折りたたんでコンパクトにできる
  • 手軽にレーサー気分を味わえる
  • 設置場所を手軽に変えられ、他のコックピットよりも手軽に持ち出せる
  • トルクの高いハンコンには不向き
  • 強度・剛性が低いのでロードセルペダルには不向き
  • ポジションの調整がほぼ出来ない
ポジションの自由度(位置調整がしやすいか)
1
拡張性(機器を拡張しやすいか)
2
強度・剛性(コックピットが丈夫・剛性感があるか)
3
価格(点が高いほど安価)
7

合計点数 13 点 / 40 点

まとめ

シートを含めたレースゲームに必要な機器をすべて設置でき、使用しないときには折りたたんでおけるためレーシングドライバー気分を味わいつつ手軽に楽しめる究極の形といっても過言ではないのが折りたたみ式のコックピット。

本格的な高トルクのハンコンやロードセル式のペダルを使うには心もとない強度・剛性であるものの、手軽に楽しむためのコックピットに対してそういった評価を下すのは野暮というものだろう。

点数的には低い評価ではあるが「レースゲームを一番手軽に楽しめるコックピット」はこの折りたたみ式のコックピットかもしれない。


パイプ・スチール式コックピット

メリット
デメリット
  • 前述までのコックピットに比べると強度と剛性感、ポジションの自由度が高い
  • 組み立てが比較的容易で市販のシートが使えるなど、本格的にレースゲームを楽しめる
  • 広い設置スペースが必要になる
  • 本気でレーシングシミュレーターをやるには強度・剛性が不足する
  • レースゲームに飽きた時の処分に困る可能性がある
ポジションの自由度(位置調整がしやすいか)
6
拡張性(機器を拡張しやすいか)
3
強度・剛性(コックピットが丈夫・剛性感があるか)
6
価格(点が高いほど安価)
3

合計点数 18 点 / 40 点

まとめ

一定以上の剛性と強度、位置調整も変更が可能な本格的なコックピットで、値段的にも手軽に楽しむというよりは本格的にレースゲームを楽しみたいという層に向けた製品。

市販のシートを取り付けられる製品が多く、製品によってはフォーミュラスタイルからGTスタイルといったように座席のスタイルそのものを変更できるコックピットもある。

デメリットとしては実車トレーニングのレーシングシミュレーターとして利用するには強度や剛性感の不足、設置スペースを広く専有するなどがある。


アルミフレームコックピット

メリット
デメリット
  • アルミフレームの規格に合う各メーカーから発売されている豊富なパーツが利用できる
  • シートやハンコン、ペダルなどほとんどの位置調整が自由にできる
  • 他のコックピットに比べて強度・剛性が高いので高トルクなハンコン、油圧などのペダルを使用しても問題ない
  • 広い設置スペースが必要になる
  • メーカーによっては思ったより強度・剛性がない
  • ポジションの自由度がありすぎて調整の沼にハマる可能性がある
  • コックピットの横幅が各メーカーで異なるため後付する際に確認が必要
  • レースゲームに飽きた時の処分に困る可能性がある
ポジションの自由度(位置調整がしやすいか)
10
拡張性(機器を拡張しやすいか)
10
強度・剛性(コックピットが丈夫・剛性感があるか)
9
価格(点が高いほど安価)
2

合計点数 31 点 / 40 点

まとめ

本格的にレースゲームを楽しむなら最適なコックピットと言えるのがこちらのアルミフレームで構成されたコックピットで、レースゲームに必要な機器以外にもライブ配信に必要なライブカメラやマイク、STREAM DECKといった配信機材を取り付けられるパーツも販売されているので汎用性も高い。

プロのレーシングドライバーが自宅に設置するほとんどがアルミフレームコックピットであることからも信頼性の高さが伺えるが、他のコックピットに比べて価格も高く設置スペースも広く専有するのがデメリットで、シートやハンコンの位置、ペダルの位置調整の自由度が逆に不自由さを招く可能性がある。

また、組み立ての難易度も高く初めて組み立てる人にとっては何が正解かも分からず期待した強度や剛性がでないこともあるため、組み立てまで実施してくれるビルダーメーカーから購入するのも一つの手段である。
※僕が初めてアルミフレーム式コックピットを組み立てたときは8時間くらい掛かりました。

コックピットとしてこれ以上のものを探すのは難しく「実車トレーニングを兼ねた本格的にレーシングシミュレーターを利用する」ならばアルミフレームコックピット一択と言っても過言ではない。

注意点としてアルミフレームの肉厚がコックピットメーカー各社で異なり、同じ外観であっても強度・剛性感がまったくと言っていいほど違う点が挙げられる。

参考:アルミフレーム・フレームキャップ・溝カバー 商品特長・選び方


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