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いつか誰かのタメになる、父が亡くなったことの体験談

今回のブログはいつか誰かのタメになると良いなということで、父が入院から亡くなるまでに色々と集めた情報についてまとめてみたいと思います。


なぜまとめようと思ったか

一言でいうと「初めてのことで自分がめっちゃ悩んだし困ったから」に尽きます。

恐らく、自分の親の介護や看取ることというのは誰もが初めて行うことで、ネットに様々な情報はあるものの今の自分の家族の状況にマッチする情報を見つけるというのはなかなか難しいものです。
さらにそういった情報を探している最中にも仕事があり、病院から呼び出しがあれば行かなければならないし、何から手を付ければ良いのかと困ってしまうかと思います。

上記のことから、この記事を読んだ人の頭の片隅に僕の体験を残してもらって、この記事を読んだ人が将来同じような状況になったときに思い出して何かの参考になれば良いなということを書いていきたいと思います。

なので介護やケアなどの本当に詳しいことは他のサイトに任せ、一つの体験談としてなんとなく読み進めてもらえれば幸いです。


父の死因は「膵頭部がん」であり、アルコール性の認知症という中で様々な対応をしていたことが前提になります。
※父は一人で暮らしており僕と兄には病状等を伝えず、わかったときには既にステージ4の膵臓がんと思われる進行状態だった。

この状況の中で一番最初にやるべきことは対象者(今回の場合は父)の居住地の「地域包括支援センターに相談しに行く」ということでした。

これは何も分からない中、介護職の道に進んだ知人を思い出して相談したときも「まずは地域包括支援センター」というアドバイスをいただいたのですが、この記事を書いている今だからこそ「地域包括支援センターに相談する」というのが一番の最優先事項だということが理解できます。

地域包括支援センターとは

地域包括支援センターは、市町村が設置主体となり保健師・社会福祉士・主任介護支援専門員等を配置して、3職種のチームアプローチにより住民の健康の保持及び生活の安定のために必要な援助を行うことにより、その保健医療の向上及び福祉の増進を包括的に支援することを目的とする施設である。


僕が実際に相談しに行きやってもらったことは父の認知症の認定をその場で申し込み、父は既に入院していたので病院まで専門医が診断にいき、後日認定書が送付されてくるという流れでした。

地域包括支援センターの職員から聞いた限りだと「介護施設に入るにはまず認知症や介護の認定が必要で、その人の認知症や介護の認定の段階が分からないと施設に入れない」とのことでした。
実際にはその認定が届く前に父は亡くなってしまっていたのですが、生命保険で認知症などの特約がある場合にもこの認定書が必要になることからも地域包括支援センターに行くのは優先順位としては非常に高いと思います。

また、認知症などでなくとも65歳以上(地域によって異なる可能性あり)の高齢者の相談に乗ってくれるみたいなのでまずは相談しに行ってみるのが良さそうです。


認知症で困ったこと

認知症と聞いて皆さんはどんな症状を思い浮かべるでしょうか。
認知症とは脳の病気によって記憶や判断力などの障害が起き、日常生活が困難になる状態のことを指します。

僕の父はアルコール性の認知症ということでしたが、まさに常にアルコールで酔っ払っているような感じだったなという印象で機嫌が良いと思えばその数秒後には機嫌が悪くなったり、自分がやりたいこと以外はやりたくないという子供のような状況でした。

この症状で一番困ったのは自分はどこも悪くないから治療は受けないと言い張り入院先で点滴をしても抜いてしまったり、看護師さんに暴言を吐いたり手を上げたりということ。
点滴を抜くことに対しては手にミトン手袋みたいなものを付けさせることで対応ができるのですが、看護師さんに対する暴言や暴力といったことはたとえ認知症であっても許されることではないということです。

このことから病院側からも「治療を受ける意志が無く、職員に対して暴言や暴力をする人には退院してもらいたい」と言われてしまったことは家族側からすると非常に困ったことでした。

こうなってしまったときに介護認定を受けている状況であれば介護施設に入れる段取りを進めたりすることができるのですが、前述の通りこの時はまだ介護認定は診断のみで認定はされていません。
病院との話は兄が行っていたのですが、病院に常駐しているメディカルソーシャルワーカーと連携して転院先を探してもらうということで話が進んでいきました。

今回のことで「地域包括支援センター」と「メディカルソーシャルワーカー」という言葉を知りましたが、この2つの存在を事前に把握しておくことで実際の状況になったときの安心感が違うのではないかなと思いますので是非覚えておいてください。

最終的に父は精神病院に転院することになり、そこで最後を迎えることになります。


父の病状が分かり亡くなるまでおよそ三ヶ月ほどでしたが、誤解を恐れずいうのであれば三ヶ月という期間で良かったのかもしれないということ。

認知症の父は僕が若い頃に知る父ではなかったし、その行動や言動に恐怖すら覚えるような状況だったので例えばこの状況が1年・2年と続いたらと考えると…想像するだけで恐ろしいことと思いますし、この三ヶ月ほどの期間ですら精神面でもかなり参っていたように思います。


介護職の知人から言われたこと

家族での介護は絶対にやめた方がいいです。
実際の介護はプロに任せ、家族は事務手続きやケアマネジャー、施設とのやりとりや、ご本人の楽しみや生活の質の向上に関わる部分を担う、というのがご本人にとっても、ご家族にとってもいい道だと思います。
親の介護は感情を切り離せないので、プロでも難しいです。

家族・家庭には様々な形や状況があり、家族での介護ができることもあるかと思いますが僕と兄の家庭の環境や状況、そして父の病状などを考慮しても病院というプロの方たちに任せて本当に良かったと思っています。


ということで今回は僕が体験した父の入院から亡くなるまでのこと(もっと多くのことや様々な想いがこの期間に目まぐるしく起こっていたように思いますが…)を書いてみました。

これを読んだ人にとって僅かでも何かが参考になれば幸いです。

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